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酒と温度

酒をおいしく飲むにはそれぞれの個性に適した飲み頃、温度、飲み方等を意識することが大事ですよね。

ということで、今回は酒と温度の関係について少し触れたいと思います。

香味と温度の関係については様々な実験がなされており諸説ありますが、一般的には以下のように言われることが多いと思います。

 1.甘味と旨味は、体温付近が一番強く感じる

 2.塩味と苦味は、温度が低い方が強く感じる

 3.酸味の感じ方は温度とは関係ない*

  *アルコール(及び糖)と共に飲用した場合は、温度が高いほど酸味を強く感じるという説もあり

 4.香りは温度が上がるほど感じやすい

 

加えて、アルコールは度数が高いほど揮発しやすいので、ピリッとした感じが高まる(ひどいときは目がちかちかする)ので、度数の高い酒は温度低め、低い酒は高めがいい、といったところでしょうか。

人の平均体温が35.536.5℃ぐらいとすれば、味わいを考えれば36℃近辺、香りを楽しみたければそれよりいくらか高い温度が、味と香りを最大限に楽しめる酒の温度ということになります。私の経験も踏まえて言うと、ブランデー、ウイスキーは33~38℃、日本酒、焼酎は33~50℃辺りではないでしょうか。

 

日本酒、焼酎を温めて飲まれる方は多いと思いますが、ブランデー、ウイスキーもまた、温めることによってさらにその素晴らしさを引き出すことができる場合が多々あります。通常氷を入れるなどして冷やす、または常温で飲まれている方も是非一度お試しください。

酒と温度
[虚無僧燗]

温める場合は湯煎が最適と言われていますが、手間を考えると電子レンジを使用するかたも多いと思います。その場合気になるのが温度ムラです。これを避けるために私がやっているのが、虚無僧燗(こむそうかん)という方法です。徳利にお猪口をかぶせて燗をするだけなのですが、簡単な割には結構効果があります。よろしければお試しください。

 

ちなみに虚無僧燗というのは、見た目が時代劇に出てくる虚無僧に似ていることから名づけられたようです。

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