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ニッカウヰスキー余市蒸溜所

都心の蒸し暑さが嘘のように澄んだ空気が漂う7月上旬の北海道。

かねてから行きたかったニッカウヰスキー余市蒸溜所を訪れた。前日は小樽市内に宿泊し、朝の列車で余市へ移動。所要時間は約25分で、海沿いの風景を眺めながらの快適な道中だった。

ニッカウヰスキー余市蒸溜所

 

余市駅から蒸溜所までは徒歩圏内。入口で受付を済ませ、午前の無料見学ツアーに参加した。構内は非常に整備されており、敷地全体が美しい景観を保っている。地中にパイプや電線を埋設しているとの説明があり、視界を遮る人工物がほとんどない。赤い屋根の石造りの建物が、青空に映えていた。

 

ツアーは、原料の仕込みから蒸溜、貯蔵に至るまでの工程順に回った。発酵槽や貯蔵タンク(14万リットルのものが10本)など、設備は大型かつ整然としている。印象的だったのは、ポットスチルに巻かれた「しめ縄」だ。神事のような厳かさが漂う。

 

聞けばこの縄も毎年張り替えているとのことで、製造現場に対する敬意や伝統の継承が感じられる。ウイスキーが工業であると同時に、ひとつの文化でもあることを物語っている。

ニッカウヰスキー余市蒸溜所

試飲コーナーでは、余市、スーパーニッカ、そしてアップルワインの3種類がふるまわれた。どれも個性が際立っている。傍らには有料のおつまみ自販機があり、ウイスキーチョコを一つ購入した。

 

ツアー終了後は、しばらく敷地内を自由に散策した。歴史ある建物と緑の調和、どこかヨーロッパの片田舎を思わせる雰囲気が心を落ち着かせてくれる。

ニッカウヰスキー余市蒸溜所

昼食は構内のレストランで、ローストビーフサンドとキーモルト3種セットを注文。それぞれが異なる樽の個性をまとい、料理との相性も良好。

 

昼食後は、隣接するウイスキーミュージアムを見学。創業者・竹鶴政孝氏とその妻リタ夫人の歩み、ニッカの歴史、製造工程の詳細などが展示されている。続いて有料試飲コーナーに立ち寄り、シングルカスク余市10年を注文。熟成感のあるしっかりとした風味で、試飲の中でも印象深い1本だった。

最後に土産物店に立ち寄り、いくつかの商品を購入し、駅に戻った。

 

「ウイスキーは、時間と人の手と自然の力が織りなす結晶」という言葉を再認識した。

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