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’80s アメリカの旅25

⒛セントラルパーク

 

エンパイアステートビルの展望台から広大な緑のエリアが見えた。一体何だろうと案内板を見て、それがセントラルパークだと知った。公園というにはあまりに大きい。まるで森だ。こんなのは見たことがない。ニューヨークという大都会の真ん中に、こんな大きな公園があるなんて驚きだ。正直なところ公園なんて興味なかったのだが、俄然見てみたくなった。早速バスに乗って公園に向かった。

 

タイムズスクェア、劇場街、プラザホテルを通り公園の端に着いた。バスで通り抜けるだけでも観光気分が味わえるゴールデンルートだ。公園の周りは馬車やジョギングをする人がいて結構賑わっている。中に入ってみた。行けども行けどもきりがない。公園内には湖まである。ちょっと日本では考えられない規模だ。

 

寒いせいかほとんど人がいない。と、思っていたら前方から誰かやって来た。僕に気付くとこっちに歩いて来た。やせた黒人の中年男だ。すり寄るようにして、「ドラッグどうだ。」「マリワナだよ。」としゃがれ声で言った。薬の売人らしい。かなり危ない感じで目がいっちゃてる。僕は不測の事態に備えてすぐ応戦できる(逃げられる?)態勢で、「ノー。いらない。」といってみた。すると彼は「あ、そう」という感じで、のろのろと歩き去った。意外と淡泊だ。「よかった~」と、ほっとした。寒く天気の悪い平日。セントラルパークの雰囲気は悪い。

 

もう公園はいいか。出よう。と思い北側に向かって歩いた。出口付近に来ると人が何人か集まっている。観光客のようだ。何だろうと思い行ってみると花が飾ってある。聞いたところジョンレノンの記念碑だそうだ。この一角は、ビートルズの歌のタイトルにちなんでストロベリーフィールズと名付けられているとのことだ。ここからすぐのところに生前ジョンレノンとオノヨーコが住んでいたダコタハウスがある。豪華なマンションだ。ここにも何人かのファンの姿が見える。今でも毎日ファンが訪れる有名な観光スポットだそうだ。やはりジョンレノンはすごい人気だ。

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